スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

新しい旅立ちの日に

 昨日をもって私の第二の人生であった地方公務員の31年にわたる生活が終わった。第一の人生が生まれてからそして主には高校を卒業してからの若い情熱に燃えた青春時代の試行錯誤の30年足らずとすれば、公務員としての30年は第二の人生、そして、今日から30年(私の予定では)が第三の人生だと思っている。
 大事なことでも何でもすぐに決断をしてしまう癖のある私は、皆既日食のダイヤモンドリングの輝きを見た瞬間、第三の人生の絵をほんの数分でラフスケッチしてしまった。確かに、雇用の厳しい昨今ですから、今後の生活は甘いものではないとはわかっていても、生来の性格で思い立ったらどうにかなると今までやってきたとおり決断した。遠賀川の川筋の性格が生きているのかもしれない。連れ合いもその場で即座にしっかりと賛成してくれたのは本当に心強い思いがした。まあ、私ほどその後の苦労の絵を描いていたかどうかはわからないが、気持ちだけは通じていることがうれしかった。

 昨日になって初めて退職にかんする面倒な書類が渡されたが、せっかちな私はその日に書き上げて、処理を済ませた。そして今日が第三の人生の始まりだ。

 ちょうど時期を同じにして、衆議院選挙が終わった。民主党の圧勝、自民党の惨敗と、当然の結果ではあると思う。薬害と戦った長崎の女性が自民党の古株を破って当選したのは、本当に民衆の声だと思った。私自身カネミとB型肝炎に子どものときの予防注射で感染しているので、仲間が通ったかのようにうれしかった。底辺でまじめに働いている人の気持ちが通じる政治という彼女の言葉が、本当に中央の政界で生かせることを祈るばかりだ。

 なんとも劇的なドラマのような私の第三の人生の出発の日に、気になった文章をネットで見つけたので皆さんにも今回の選挙の底流について考えていただくための材料になると思いますので転載しました。
 最近、日本を代表する近代経済学の一橋大名誉教授の都留重人さんの「市場には心がない」という本を読んでいろいろと調べているときに見つけた文章です。都留さんは市場には心がないどころか「邪悪な心がひそんでいる」とまでその本で書かれています。この本も一読をお勧めします。
 前回の参院選のときの鳥取出身の経済学者、宇沢弘文さんの意見ですが、本当に明快に今回の衆院選挙の底流をも書いていると思います。
 都留さんも宇沢さんも近代経済学が専門で、現在の政治経済をめぐる問題が自民党が誘導するように、古臭い自由主義か社会主義かの低レベルの図式の対立ではないということがよくわかります。

朝日新聞より

 宇沢 弘文 東大名誉教授
自民惨敗の参院選に思う

市場原理主義拒否した有権者 
 私は今回の参議院の真の争点は、小泉改革がもたらした日本のこの暗い、救いのない現状を見て、小泉改革を継承すると言ってきた安部首相を国民がどう評価するかにあると考えてきた。自民党惨敗の結果は、国民が良識をもって、小泉改革を継承しようとする安部首相に対して明確な拒否意思を示したものである。日本の将来に明るい光を見出せるようになった。小泉改革の思想的原点は市場原理主義である。簡単に言ってしまうと、もうけることを人生最大の目的として、倫理的、社会的、人間的な営為を軽んずる生きざまを良しとする考え方である。

 市場原理主義たちが日本でまず最初に取り組んだのは、平和憲法のなし崩し的な骨ぬきであった。つぎに狙ったのは、日本の金融をかれらの制圧下に置く
ことであった。そのために、市場原理主義者たちが考えだしたのは、異常なまでにきびしい銀行会計基準と郵政民営化であった。
 とくに小泉改革の象徴であった郵政民営化が日本の社会、経済に与える影響は大きい。郵政民営化の必然的帰結として、郵貯や簡保の資金がより高い金利を求めて、日本の国債から米国債に大きくシフトするであろう。じつは、長年にわたって、アメリカ政府が執拗に、日本政府に対して郵政民営化を迫ったのは、このことが最大の目的だったのである。

 その結果、国債の価格が大幅に下落し、大量の国債を保有する国内銀行は自己資本の毀損を余儀なくされ、その信用創造を大きく収縮せざるを得なくなる。経済活動の規模は大幅に縮小し、失業の増大、所得の減少を招来し、銀行の信用収縮は一段と深刻化する。そのころにはゆうちょ銀行が本格的な貸し出し業務をはじめているから、多くの地方銀行は壊滅的な打撃を受け、小泉改革がもたらした地域間格差は極限にまで拡大していくに違いない。

 さらに市場原理主義は、医療や教育という社会的共通資本の核心にまで手を伸ばしつつある。度重なる常識を超えた乱暴な医療費抑制政策によって、日本の医療はいま全般的危機といっていい状況にある。数多くの医師、看護師たちは志を保って、医の道を歩むことが極めて困難な状況に置かれている。
 教育の分野でも、規制緩和、効率化の名の下に、実質的には官僚的管理を極端な形に推し進めてきた結果、現場の教師たちはいま極限的な状況に追い詰められている。その非人間的な状況を象徴するのが、小・中学生の、いじめによる自殺の頻発である。
 今回の参院選を通じて大きな焦点となったのは、政府がこれまで、国民の血と汗の結晶である年金をいかにずさんに、粗末に取り扱ってきたかであった。国民の老後の安心を保障する年金制度に対する信頼感は大幅に失われてしまった。

 市場原理主義の日本侵略が本格化し、社会のほとんどすべての分野で格差が拡大しつつある。この暗い、救いのない状況の下で行われた参院選の結果は、国民の多くが望んでいるのは、市場原理主義的な改革ではなく、一人一人の市民の心といのちを大切にして、すべての人々が人間らしい生活を営むことができるような、真の意味におけるゆたかな社会だということをはっきり示したものである。(東大名誉教授)

プロフィール
うざわ・ひろふみ
1928年鳥取県生まれ。東大理学部数学科卒。マクロとミクロの両経済学の先駆的業績で世界的に知られる。自動車公害や地球温暖化など現代文明批判の著作も多い。成田空港の調停にもかかわった。東大教授などを歴任。97年文化勲章を受章。

コメントの投稿

非公開コメント

FC2カウンター
プロフィール

dongwcat

Author:dongwcat
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。