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あるカメラバッグの話

 長野の旅行には大雪の可能性もあるとして、山岳テントや寝袋、ガスバーナーなど、いろいろなものを非常用に用意した。それぞれ、いろいろな場面で役に立ったし、いざというときの安心保障にもなった。ただ、持ち物の中で、ストロボだけを入れたこのアメリカ製のTamracのフィールド用カメラバッグだけ、旅行が終わって本当に必要だったのだろうか、なぜ持ってきたのだろうかと思わせた。
 実を言うと、このバックは昨年のちょうど今頃他界した私の隣家に住むいとこが、いつも車の長距離旅行をするときにMamiyaの中版カメラをいれていったものだ。寝袋とこのカメラバックで、広島や鹿児島までよく車中泊で撮影旅行に出かけていた。
 そして、残された遺族からカメラとともにこのバックを昨年譲り受けた。
 カメラはどこかでぶつけたらしく、壊れていたが、フィルムカメラを使うこともないかも知れないけれど、いとこの気持ちをつなぐためにオーバーホールの修理に出した。いまも、カメラ保管庫に大切に入れてある。

 そして、今度の旅行で度重なる幸運に、なぜかこのバックのことが気になりだした。なぜ持ってきたんだろうと。
 生来運とか因縁なんか信じないたちだが、天候にめぐまれ、シャッターチャンスに恵まれ、そして、行き先のかなたの虹の歓迎までうけた今回の旅行を振り返るたびに、いとこのおかげでいいたびができたのかなと思うようにした。

 そして私が訪ねた長野、金沢、岐阜は、今週からは雪がたくさん降って撮影どころではなさそうだ。


 この3月1日、そのいとこの一周忌だ。

 両親を幼い頃失い、兄弟助けあって生きてきた。中学を卒業してすぐ就職し、定時制高校に通いながら働きそして卒業した。働くことが唯一の生きがいではないかとまわりから冷やかされるほど、少々の病気の時でも仕事を休むことはなかった。
 職業病の肺の病がひどくなって、働いていた会社をやめたが、シルバー人材センターに登録して、まわりが心配するほど弱り行く体とたたかいながら、真っ黒な顔をして道路工事のガードマンをしていた。そして、私に「あと2ヶ月しかもたない」とある日盆栽をいじりながらポツリと語り、言葉どおり昨年3月、丁度2ヶ月で他界した。これがこのバックの持ち主だった。

 ありがとう。いいたびができました。

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