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教育基本法ってよんだことあります

今日教育基本法の改定が強行採決されたというニュースが流れた。
テレビや新聞で教育基本法を変えるべきかどうかのアンケート結果が流れた。やらせの地域の説明会の仕組みもばれた。

しかし一番心配なのは、町で話したほとんどの方が教育基本法の条文も読んだこともなく、ただ反対とか賛成とか態度表明していることだ。

学校現場では、いま改正されようとしている教育基本法の精神が違法合法の論議もなく10数年前から浸透してきている。その結果として、日の丸君が代の強制や、教育委員会の意向にそわない教員の排除が行われ、教職員組合はほとんど機能しないようになり、意見の違いを戦わせる場も職員室から失われてきた。

私の知っている教員は、ほとんど全員先生を辞めたいと思うことがあるという。

街角では教育基本法を変えることを望む若者が目立つ。しかし彼らは一度もその条文すらよんだことがないのだ。そして、いま変わろうとしている教育基本法の精神が、この10数年の間に学校の荒廃を進めてきたことを気づいていない。

彼らは今の学校の現状をどうにかしてほしいと訴えて、ただ「改正」にさんせいしているだけなのだ。

私たちが学校に通っていたときには、まだ教育基本法の精神が生きていた。相談する先生もいた。子どもたちの未来を真剣に考えて学校も先生方も努力しておられることが子どもである私にも伝わってきた。

戦後の教育基本法の精神が現在否定され、教育現場の現状に合致しなくなり、これ以上合法的に教育を継続できなくなったために、この改正があるというのは、憲法9条の問題とまったく同じだ。イラクに兵隊を派兵して、歴史上まれに見る失政としてアメリカの歴史に刻まれようとしているイラクの侵略の片棒を担いだあとで、自衛隊は海外へ行くこともできますと憲法を変えようとしているのとまったく同じだということを、どれだけの人が気づいているのだろうか。

教育の荒廃はさらに深まっていくことは必至だと思う。

戦前の視学官の監視の中で不本意のうちに子どもたちを戦場に送っていった私の母親の経験をよく聞かされた。ある日突然、世の中がでんぐり返るように学校が変わっていったのだ。東方遥拝がはじまり、そして、政府の意にそわない校長が次々と更迭され、多くのまじめな教師が治安維持法でとわられていった。私のおじも戦前教員であったが治安維持法でつかまり、失意のうちに終戦を迎えた。それが私が母からいつも聞かされた戦争前の学校だった。

ぜひ一度読んでもらいたい。この条文に、今の教育の荒廃の原因があるだろうか。私は新しい教育基本法の中には、現在の荒廃をさらに深める要因を数々指摘することができる。




昭和22・3・31・法律 25号  


われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。
 われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。
 ここに、日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教育の基本を確立するため、この法律を制定する。

(教育の目的)第1条 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

(教育の方針)第2条 教育の目的は、あらゆる機会に、あらゆる場所において実現されなければならない。この目的を達成するためには、学問の自由を尊重し、実際生活に即し、自発的精神を養い、自他の敬愛と協力によって、文化の創造と発展に貢献するように努めなければならない。

(教育の機会均等)第3条 すべて国民は、ひとしく、その能力に応ずる教育を受ける機会を与えられなければならないものであって、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。2 国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によって修学困難な者に対して、奨学の方法を講じなければならない。

(義務教育)第4条 国民は、その保護する子女に、9年の普通教育を受けさせる義務を負う。2 国又は地方公共団体の設置する学校における義務教育については、授業料は、これを徴収しない。
(男女共学)第5条 男女は、互いに敬重し、協力しあわなければならないものであって、教育上男女の共学は、認められなければならない。

(学校教育)第6条 法律に定める学校は、公の性質をもつものであつて、国又は地方公共団体の外、法律に定める法人のみが、これを設置することができる。2 法律に定める学校の教員は、全体の奉仕者であって、自己の使命を自覚し、その職責の遂行に努めなければならない。このためには、教員の身分は、尊重され、その待遇の適正が、期せられなければならない。

(社会教育)第7条 家庭教育及び勤労の場所その他社会において行われる教育は、国及び地方公共団体によって奨励されなければならない。2 国及び地方公共団体は、図書館、博物館、公民館等の施設の設置、学校の施設の利用その他適当な方法によって教育の目的の実現に努めなければならない。

(政治教育)第8条 良識ある公民たるに必要な政治的教養は、教育上これを尊重しなければならない。2 法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。

(宗教教育)第9条 宗教に関する寛容の態度及び宗教の社会生活における地位は、教育上これを尊重しなければならない。2 国及び地方公共団体が設置する学校は、特定の宗教のための宗教教育その他宗教的活動をしてはならない。

(教育行政)第10条 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである。2 教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行われなければならない。
(補則)第11条 この法律に掲げる諸条項を実施するために必要がある場合には、適当な法令が制定されなければならない。

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